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中国におけるシニアビジネス 2007年01月17日

お隣の国、中国のシニア事情はどうなのだろう。

60歳以上の人口が1億4300万人と日本の人口も上回って急速に高齢化が進む中国。シルバー産業の市場規模は2010年にも1兆4000億元(約21兆円)に達するとされ、昨年末に大連で開催された「中国国際老年人用品博覧会」にはオムロンやカシオ計算機など日本企業も出展し、中国市場開拓の機会をうかがっている。医薬や生命保険、観光、レジャーなどを含めたシルバー産業全体の市場規模は、20年に4兆3000億元にのぼるとの試算もある。

相変わらず、中国は数的なボリュームがすさまじい。オリンピック以降の
中国の情勢を見極めた上で、中国進出が本格化するのか?

出展したオムロンは血圧計で世界トップシェアにあり、中国でもシェア70%を獲得している。上海など沿岸部では食生活の西洋化などで生活習慣病患者が急増。中国全体で高血圧患者も1億人以上とされ、血圧計の購入者が増えている。オムロンは全国80カ所に看護婦を配置した健康サービスセンターなどで生活習慣改善などを提案しており、自社ブランド構築にも一役買っている。

健康分野だけではなく、レジャー分野にも事例があると記事は伝えている。

又、老人ホーム業界も花盛りだ。一般的には、中国の文化的背景から、
親を老人ホームに入れることに対する道徳的反対意見はよく言われるが、
その親の高齢者自体が変化してきているという報告もある。

NTTデータ経営研究所より引用


上海市では、高齢者の1.9%、約4.8万人が高齢者住宅を希望しているのに対し、商業ベースで高齢者住宅の開発を行っている会社は1社しかなく、ほとんどニーズに応え切れていない状態が続いている。北京市では、40万人以上の高齢者が老人ホームへの入居を希望しており、武漢市でも、84.6%の高齢者が子供の世話にならない独立生活を望んでいる。

 第15次老齢事業発展5ヵ年計画は、都市部における老人ホームベッド数を高齢者1,000人あたり10床整備することを目標にしており、都市部では富裕層向けの老人ホーム建設が地方政府等を中心に進められつつあるが、全く追いつかない状況である。高齢者住宅あるいは老人ホームビジネスは、現在、中国で顕在化している最大のシニアビジネスと位置付けることができるだろう。

やはり、徐々に世界的な高齢社会の波が押し寄せる中、日本の企業には
世界的な展開可能性を考慮せざるを得なくなってきた。適応戦略をどう仕掛けるか、
その辺りが成功/失敗の境目になりそうだ。

投稿者 窪田望 : 19:41


服を売るシルバーエンターテインメント:ワードローブワゴン社 2006年12月05日

wardrobe.gif

今回は老人ホームの話。もともと、アメリカでは在宅介護よりも施設介護のほうが多いため、歴史が古く、様々な取り組みも行われている。そのため、アメリカの老人ホームは参考になる。

例えば、服に関するニーズ。

老人ホームに入居している高齢者は自由に洋服を変えることが出来ない。お洒落をしたい気持ちがあっても、日常的に買い物に行くことは出来ないからだ。例えば、御用聞きのように日常的に来てくれて、選ぶ位なら出来るが、買いに行くのは大変・・・。そんなニーズを元に、ワードローブワゴン社では、老人ホームにワゴンを持って、販売をしてくれる。

ビジネスとしては、安定的な基盤を築きやすいし、ユーザーメリットもある手堅い商売である。しかも、ワゴン社の場合、介護用品関連の洋服も多く手がけていることも強みのひとつ。

御用聞きという発想で、他にどんなものが考えられるだろうか。

投稿者 窪田望 : 11:33


おばあちゃん子守ビジネス 2006年06月24日

オーストリアで面白い試みがある。経験豊かなおばあちゃんが
子守をしてくれるサービスが登場したのだ。

読売新聞


音楽の都ウィーンに、カトリック教会の信徒団体が運営するユニークな
ベビーシッター仲介機関がある。30年以上の歴史を誇る「おばあちゃ
んサービス」。ここを通して子守をしている約600人の女性は、ほと
んどが60歳前後かそれ以上だ。

「子育てを終えた女性たちは、家に引きこもりがち。そんな彼女たちに
未来を担う子どもと触れあう機会を提供し、生きがいを取り戻してもら
うのが狙い」と、所長のエリザベス・プラントルさん(63)。学生ア
ルバイトには望めない豊かな経験や知恵に期待する若い両親も多いという。

税金関係の仕事を3年前退職したクリスティーネ・ドレシャルさん
(59)は、1歳のシモンちゃんのベビーカーを押しながら、「だれかに
必要とされていると感じることは、とても張り合いがある」とにっこり。

確かにおばあちゃん達には、子育てに関する知識は豊富だ。当然、子供の
扱いには慣れているだろう。実は世の中のお婆ちゃんは全て、子育てのプロ
フェッショナルなのだ。

シニアは○○のプロ。
そう考えたとして、他にはどんな発想が生まれるだろうか?



アクティブシニアの役員の働き方への関心 2006年05月26日

kornferryint.gif

2000人の世界的な企業の役員の半分(44%)は、64才を過ぎても 働く計画をもっていることが、コーン/フェリー・インターナショ ナルの調査で明らかになった。うち70才過ぎても働く計画を持つ 役員は15%。一方60才になる前に引退を希望する役員が28%。

世界中のシニア役員にとっても働くことへの関心は高い。引退を
伸ばそう、というような運動はもはや世界レベルで起きていて、
何も珍しい話では無くなった。今回のデータは、役員レベルでは
どうか、という話。元ソースは、Korn/Ferry、日本語訳は世界の
高齢者より。

半分近くが65歳以上までは、働く「計画」を持っているというのは
驚きである。本当にどんどん引退、という言葉とシニアという言葉は
遠い存在になってきているような印象を受ける。

一方、松本すみ子氏のビジネスイノベーターの記事はその逆のパターン
を記した好例である。

先日、ある会社から人材を紹介してほしいという依頼があった。求めているのは、嘱託としてフルタイムで働いてくれる50代後半〜60代前半までの人。給与も待遇も悪くない。心当たりに声をかけたら、すぐに集まるだろうと思っていた。しかし、これが意外に苦戦だった。 返ってきた答えの多くが「興味はあるがフルタイムがひっかかる。週2〜3日の出勤ならやってもいいけど」というものだった。一度自由を味わってしまうと、満員電車で通うような毎日にはもう戻りたくないということらしい。しかも、気の利いた人は、自分のやることをとっくに見つけていたりする。それを捨ててまで、今さら2〜3年の会社勤めに復帰しても仕方ないというのが本音なのだ。

どうも一口には語りづらいが、基本的には猪突猛進型の働き方をする
人が多いのではないか、と個人的には思っている。つまり、生涯現役、
と言っている方は実際そのように行動したがるだろうし、逆に一度働く
ことから引退すると、そっちに猪突猛進。「ずっと仕事っていうのも
いまさらね・・・」って話になる。

基本的には猪突猛進出来る魅力となる箱みたいな何かを目指して、
猪突猛進に走っているのが今の団塊の世代だと思っている。で、
その箱は何か、を考えるのは次の時代のシニアマーケッターの提案
になってくるだろう。



止まらないアンチ定年の流れ 2006年04月22日

シニアは元気だから定年を引き上げるべき、という論は以前から盛ん
であった。しかし、今回飛び込んできたニュースはアスクルが実際に
定年制廃止を検討しているというニュース。

ふくしチャンネル


アスクル株式会社は、人材登用の活性化施策のひとつとして定年制
廃止を検討しており、その第一歩として2006年3月21日より定年退
職者の定年年齢を現行の60歳から65歳まで引き上げた。

シニアは働きたい、という強烈なニーズがあるが、企業はドライに
人件費削減や組織の若返りを目指す傾向が強いので、今回の施策は
面白いだろう。

また、60歳を超えた社員を本人の意思によって就業形態を選択できる 「就業形態選択権付正社員」とし、高齢者の豊かな経験や高い技能 を活かしながら、個人のライフプランに合わせた多様な働き方の選 択を可能にする雇用制度へと改変する。

60歳以降も退職金支給となるが、60歳で一旦退職金支給し、60歳前
の退職金ポイント積立と同一スキームを適用し、ポイントを累積、
65歳、もしくは本人より退職申し出があった際に、累積ポイント
100%分を支給する仕組みとする。現在の状況は、60歳定年後雇用
している現契約社員、55歳以上社員の構成比が約5%となっている。

現場での既得権益を主張したり、後継者が育たないような弊害も考え
られるものの、やはりシニアは知恵もノウハウも多く持っている。
そのパワーをどう生かすか?

これは間違いなく、今後の企業戦略にとって重要なファクターになって
いくだろう。



働くシニア 2005年10月09日
平均年齢73歳の企業 2005年08月19日
生涯学習の10の利点 2005年08月04日
Don’t retire. Rewire. 2005年06月29日
図示化してみる。 2005年05月18日
全米公衆健康ウィーク 2005年04月03日
シニアと出会い系 2005年03月21日
きっかけを創造する。 2004年12月29日
高齢者が持つ銃 2004年12月28日
世代の記号化。 2004年11月06日




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